第3回 フランチャイズで起業って失敗しないの?本当に儲かるの?

今回のテーマはフランチャイズでの起業です。
お伝えするのは、
- フランチャイズって本質的にどんなビジネスなのか?
- フランチャイズ加盟で支払う代金は何代なのか?
- フランチャイズ加盟で得られる3つのモノ
- フランチャイズで起業するときの3つポイント
についてです。
目次
フランチャイズとは?
では初めに、フランチャイズとはどんなビジネスなのかを確認しておきます。
「本部」が「加盟店」に対して自社商品の販売権、営業手法やブランドの使用権などを認め、統一ブランドのもとに営業を展開、そのようにして加盟店が得た利益の一部を本部が対価として受け取る、といったビジネスモデル。
出典:新語時事用語辞典
では、初めて起業する方がフランチャイズ加盟することを想定して見ていきます。
フランチャイズ加盟の本質
フランチャイズとはどんなビジネスなのでしょうか?
それは「成功ノウハウの販売」です。
違った言い方だと「起業・開業支援」です。
つまり本質的には、その業種での起業・新規事業を手掛ける初心者に向けて、「儲ける方法を教えます」というビジネスと考えていいと思います。
フランチャイズ加盟を考えている人への質問
ではここで、次の質問への答えを考えてみてください。
もし、フランチャイズ加盟を考えている方なら即答できないとマズいかもしれませんよ。
フランチャイズに加盟する前に確かめたい事
- フランチャイズで提供されるビジネスを本当にやりたいのですか?
- フランチャイズ加盟以外に、そのビジネスをする方法を検討しましたか?
この質問の意図は伝わりましたか?
フランチャイズに加盟する理由が、「そのビジネスをやりたい」からではなく、別に理由があるからだとしたら、その選択に合理性があるかどうかを確認してもらうための質問です。
もし「初心者でも失敗しない」とか「事業運営ノウハウが得られるなら有利かもしれない」という理由なら、正直お勧めできません。
その理由は最後まで読んでいただければわかってもらえます。
フランチャイズビジネスの用語解説
では次に、フランチャイズビジネスの用語を解説しておきます。
- FC=フランチャイズ
- フランチャイザー=ノウハウ提供本部
- フランチャイジー=加盟する人・企業
- ロイヤリティ=ノウハウ提供料、経営指導料、販促・マーケティング料?
- 加盟金=契約金?
おそらくビジネスをしていく中で負担になってくるのがロイヤリティです。
フランチャイザーによって金額や計算方式が違うようですが、継続的にロイヤリティを支払うということは、確実に得た利益から費用を支払い続けるということです。
その分儲けが減るわけですから、得られるモノと比較して割に合うかどうかが、フランチャイズ加盟を考えている場合の判断材料の一つになると思います。
フランチャイズで支払うお金は何代か?
では次は、フランチャイズに加盟したときに支払うお金は、結局、何のお金なのかを考えてみます。
私の解釈では、加盟金やロイヤリティなどのお金を払うことで得られるモノは、次の3つだと思います。
- ビジネスモデル
- マーケティング
- ビジネスノウハウ
つまりこの3つをお金で買うのがフランチャイズ加盟です。
補足として、ビジネスモデルとマーケティングをざっと解説しておきます。
ビジネスモデルとは
一言でいえば、「利益を出す仕組み」のことです。
【利益を出すもっとも単純な計算式】
売り上げ―経費=利益
ビジネスモデルとは、「いかに売り上げを大きくするか」「いかに経費を小さくするか」を考えることを指します。
マーケティングとは
一言でいえば、「集客して提案して購入してもらい、お得意様になってもらうといった取り組みを、再現性の高い状態に仕上げること」です。
仮に多くの見込み客さんを集客できても、提案が上手くいかないと売り上げになりません。
どれだけ提案が上手くても、集客できなければ売り上げになりません。
繰り返し買ってもらえるお客さんがいないと、常に新規顧客の獲得に追われることになります。
これらの問題を解決するためには、集客からお得意様になってもらうまでをトータルで考えることが必要になる、というのがマーケティングが重要と言われている理由です。
詳しくは別の機会に取り上げます。
ビジネスノウハウを買うメリット
「すでに成果が出ているノウハウをそのまま使えるので成功しやすい」というのが、フランチャイザーの主張です。
もちろん成果の出ているノウハウを使うことで成功確率を上げるというのは正しいのですが、フランチャイズの代表的なビジネスであるコンビニですが、ちょくちょく閉店してますけどね・・・
ここで言いたいことは、成功ノウハウを手に入ると、そのビジネスが上手くいく、という考えは違うのではという問題提起です。
基本的にビジネスでもスポーツでもそうですが、成果の出ている人から教えてもらう方がいいのは当たり前です。
ただフランチャイズの場合、フランチャイズに加盟したら起業できる、儲かるという単純な考え方をしている場合は、難しいというのが私の意見です。
フランチャイズというシステムを使って、自分自身がその業種のビジネスを成功させる、というスタンスでないと、自立した起業ではなく、雇われの状態と変わらないのではないでしょうか?
しかもフランチャイズ加盟は、雇用されていませんので赤字になったら自分がその損を肩代わりすることになりますよ。
なのでノウハウ取得や経営サポートがフランチャイズ加盟のメリットと呼べるのか、ちょっと疑問です。
なぜ多くのフランチャイズ案件が存在するのか?
少しネットで検索するだけで、とても多くのフランチャイズの加盟募集が見つかりますね。
この状況が示していることを少しだけ考えておきます。
結論から言うと、起業したい人が多いので、起業支援プログラムに需要があると考えている業者が多いということです。
ぶっちゃけていうと、フランチャイズビジネスは儲かると考えている業者が多いのです。
ここでいっている「儲かる」のはフランチャイズ本部のことです。このことはちょっと後で深掘りします。
そして、その他の起業したい人への支援プログラム、例えば「●●起業塾」や「起業コンサル」も同じですね。
私も起業プロデュースをしていますが、初めての起業に関して体系的に学べるところが無いと感じています。
自分が起業したときは、かなり苦労しました。
起業に必要な知識や情報が断片的にしか手に入らなかったからです。
そして、起業支援をしている人が、「重要だ」と言っていることが違う点も混乱した原因の一つです。
ちなみに、弊社ではそれらの問題点を出来るだけ解消するために、起業支援セミナーや起業プロデュースのプログラムを提供しています。
結局、フランチャイズの仕組みは? どんなビジネスなのか?
フランチャイズの仕組みをひも解き、どんなビジネスなのかを深掘りします。
加盟店視点
初心者がビジネスモデル、マーケティング、ビジネスノウハウを買うことで得られる事柄。
- 時間を節約することができる
- 失敗の確立を減らせる?
雇われていないけれど、雇われているようになってしまうことがある
フランチャイズ本部のブランドや品ぞろえを守らないといけないため、自分の意志で決められないことがあるようです。
つまり、本来、起業して自分でビジネスをする醍醐味の一つである、全部自分がコントロールするということが出来ないのです。
本部側視点
フランチャイズ本部がリスクを取らずに商品・サービスの提供量を増やせます。
普通、営利企業は自社の商品やサービスの拡大を目指しますから、それはいいのですが、ちょっと気になることがあります。
それは「なぜフランチャイズ本部は直営店を出さないのか?」という疑問です。
おそらく「ビジネスパートナーとして対等な関係で、Win-Winの関係のもとフランチャイズ本部の商品サービスの普及に協力してもらうことで、加盟店が利益を得られる」ということだと思います。
でも、私見ですが、ノウハウを提供する側とされる側が対等になれると思えないのです。。。
これはあくまで参考意見としてとらえてください。
フランチャイズで起業する時のポイント
では最後に、フランチャイズに加盟して起業する時のポイントをまとめておきます。
フランチャイズを選ぶ理由を明確にすること
冒頭の質問を思い出してください。
フランチャイズに加盟する前に確かめたい事
- フランチャイズで提供されるビジネスを本当にやりたいのですか?
- フランチャイズ加盟以外に、そのビジネスをする方法を検討しましたか?
一度、冷静になって考えてみてください。
あなたが本当は何がやりたいのかを。
もし、やりたいことが見つからないのであれば、このプログラムはお役に立てると思います。
酒井の独り言
あくまで個人的な意見です。
その業種のビジネスノウハウが欲しければ、実際にどこかのお店や企業で働く方がいいのでは?
言い方は悪いですが、お金をもらいながら実務経験を積めますね。。。
当然、実務をするので、嫌でもノウハウが身に付きますけどね。。。
これ以上言うと、フランチャイズを展開している起業からクレームが来そうなのでやめておきます。
念のため繰り返しますが、ここで話しているのは、あくまで個人的な意見です。
それでもやりたいときのお勧め行動
フランチャイズに加盟する前にやっておいた方がいいことがあります。
それは「すでにそのフランチャイズに加盟している人の本音を聞く」ことです。
念のためですが、フランチャイズ本部が用意している、いわゆる成功体験談だけで加盟するかどうかの判断が正しいのかを自問自答してください。
まとめ
では、今回の話をまとめます。
今日はフランチャイズで起業する時の注意点やポイントを、私の意見も交えて解説しました。
フランチャイズとは、本質的には、初心者に向けて「その業種で儲ける方法を教えます」というビジネスです。
つまり成功ノウハウの販売です。
もしかしたら、そのビジネスがやりたいのではなく、「儲けやすいかもしれない」という判断なら、客観的な意見として、すでに加盟している人の本音を聞いて盛ることも必要という話をしました。
私はフランチャイズを全面的に否定しているのではありません。
脱サラをして起業・独立をするという大きな決断の参考材料を提供することを目的に書きました。
どうか後悔のない起業をしてください。
参考になれば幸いです。
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投稿者プロフィール

- 【売れる】を科学する起業・新規事業プロデューサー
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40代で脱サラして起業。独立後すぐに月商100万円を突破するも、トラブルが発生し収入ゼロに。
その時に経験した「売り上げゼロ」「顧客ゼロ」の不安を解消しよと、様々な起業セミナー・高額講座に通うも全く成果が出なかった。
なぜ成果が出なかったのかを徹底的に分析した結果を起業したいけれど何をしていいか分からないというサラリーマンに向けて発信するのが使命と考えている。
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